精神科の患者は、医師や看護師とコミュニケーションを取るのが難しく、自分の病気についてきちんと説明できないケースがあります。このような時、看護師は患者の言葉にならない声を察知し、現在の病状や気持ちを推察する必要があります。
また、精神科病棟に入院している患者に対しては、常日頃から積極的にコミュニケーションを取り、病状や心の変化に対して敏感になっておく必要があります。日頃のコミュニケーションと観察をすることで、上手に話をするのが難しい患者の代弁者となり、医師に現状を伝える役割を果たすことができます。
時に、精神科の看護師は、精神状態が不安定な患者から心や体にダメージを負わされることがあります。突然、怒り出した患者が看護師に対して口に出してはいけないような汚い言葉をかけてくるケースもあるかもしれません。また、患者が突然暴れだし、看護師がけがをする可能性もあるでしょう。
このような事態に備えて、医師や同僚の看護師と協力体制を敷いておくといった事前の対策も必要です。精神的に不安定な患者に接する時は、同僚に声をかけてから部屋に行き、いつでも助けを呼べるようにしておくなど、事前に策を練っておくと良いでしょう。また、心が傷ついたときや強いストレスを感じた時のために、心を癒やす方法を用意しておくといった対策もあります。何もかも忘れて没頭できる趣味を見つけたり、愚痴を聞いてくれる友達がいると、立ち直るまでの時間が短くて済むこともあるので、自分に合った対策法を見つけていざという時に備えておきましょう。